東栄コンクリート工業株式会社

製品情報PRODUCTS

PAN WALL工法(地山補強土工法)

■国土交通省NETISに登録 CB-980093-VE(掲載終了)

逆巻き施工を基本とした安全性の高い工法
PAN(Panel And Nail)WALL工法は、地山補強土工法の理論に基づく工法です。

  • 補強土工法の表面工としてプレキャストコンクリート板を使用
  • 急勾配化(垂直~5分※)により自然法面を可能な限り残す。※3分勾配を標準とする
  • 逆巻き施工を基本とした安全性の高い工法(法面を上から下へ仕上げる)

特 徴

1. 急勾配化(垂直~5分※)により、法面上下の有効な土地活用が可能

※3分勾配を標準とする

2. 逆巻き施工により、上部構造物の保護と施工中の地山のゆるみと崩壊事故を防止

3. 表面工のプレキャスト化により、品質の向上と工期短縮・省力化が可能

4. 高い耐久性とメンテナンスフリーにより、長期的なライフサイクルコストを低減

5. 表面工及び補強材の高い強度により、優れた耐震性を実現

6. プレキャスト板の擬石模様により、景観に配慮


適用範囲比較


工法比較

PAN WALL

特 長
  • 逆巻き施行で上から1段ずつパネルを設置・補強材を打設し、すべり崩壊と法面保護を同時に行う工法。
  • 法面の急勾配化(垂直〜5分、3分を標準)により、掘削断面が必要最小限ですむ。
  • 小規模から中規模程度のすべりに対応する。
概略図
適用勾配

垂直 〜1:0.5(1:0.3を標準)

経済生

  • 急勾配により施工面積が少なく、全体工事費は安価となる
工 期

  • 表面保護工のプレキャスト化により、工期短縮と省力化が可能になる。
  • 改変・施工面積が最小となるため、最も工期が速い。
品 質

  • PAN WALL板は工場生産のため、品質に優れる。
現場条件

  • 土足場で施工を行うことを基本とするが、W=4.0m以下は仮設足場が必要。
  • 適用高さは20.0m程度。
適用土質

  • 削孔機械が二重管ロータリーパーカッションを使用するため、あらゆる土質(土砂〜砂礫〜風化岩〜硬石)に対応できる。
安全性

  • 逆巻き施行のため、施工中の法面崩壊の危険を最小限にすることができると共に、高所作業がほとんど発生せず、極めて安全性が高い。
総合評価


グラウンドアンカー

特 長
  • 地中基盤部にPC鋼材等を定着させ、法面表面の受圧板を介して緊張力を与えて斜面を押さえつける工法。
  • 大きなすべり破壊(地滑り等)に対応する。
概略図
適用勾配

1:0.5 〜

経済生

  • アンカー及び受圧板のコストが高い。
工 期

  • 受圧板のプレキャスト化により、工期短縮と省力化が可能となるが、緊張工のためグラウトの養生期間が必要となる。
品 質

  • 受圧板は工場生産のため、品質に優れる。
現場条件

  • 受圧板が大きく、重量物であるため、大型クレーンが必要となる。
  • 作業幅として、5.0〜7.0mを必要。
適用土質

  • ほとんどの土質に適用化のであるが、定着部は岩盤を基本とする。また、表層部が軟弱な場合、緊張工による地盤の沈下が懸念される。
安全性

  • 逆巻き施行が可能であるが、1段当たりの切下がり高さが2.0m以上となり、PW工法に比べ、掘削作業時の吊り荷作業がある。
  • 大型クレーンによる重量物の吊り荷作業がある。
総合評価


大型ブロック

特 長
  • 大型ブロックの自重により土圧に抵抗する。
  • ブロック積を大型化すること二より作業の効率化を図った工法です。
  • 施行実績は豊富で信頼性は高い。
  • 小規模程度のすべりに対応する。
概略図
適用勾配

1:0.4 〜

経済生

  • 施工可能であれば最も安価となる。
工 期

  • 二次製品のコンクリートブロックのため、工期短縮・省力が可能であるが、背面施工掘削が必要でトータルでは最も遅い。
品 質

  • コンクリートブロックは工場生産のため、品質に優れる。
現場条件

  • 背面掘削が必要で上部に支障物がある場合は施工ができない。
  • ブロックが工重量のため大型クレーンが必要となる。
適用土質

  • 底盤部は地耐力が必要でN=30以上の強固な地盤が必要となる。
安全性

  • 背面掘削をするため仮設法面が発生し、土砂崩壊の危険や高所作業が発生する。
  • 大型クレーンによる重量物の吊り荷作業がある。
総合評価


施工手順・工程

1. 施工前

2. 1段目 掘削

バックホウにて、パネル1枚分(約1.2m)掘削します。

3. PAN WALL板据付

据付けコンクリートを設置後、専用の吊具を使用して、所定の位置にPAN WALL板を精度良く設置します。

4. グラウト注入/補強材挿入

ロータリーパーカッション等を使用して削孔し、グラウト注入・補強材の挿入を行います。

5. 裏込注入/補強材頭部定着

PAN WALL板と地山との隙間に、裏込め材を注入します。トルクレンチにて補強材頭部を定着し、キャップを装着します。

6. 2段目 掘削

バックホウにて、パネル1枚分(約1.2m)掘削します。

7. PAN WALL板据付(2段目)

PAN WALL専用背面排水材を設置後、専用の吊具を使用して、所定の位置にPAN WALL板を設置します。

8. グラウト注入/補強材挿入(加圧)

ロータリーパーカッション等を使用して削孔し、グラウト注入・補強材の挿入(グラウト加圧処理)を行います。

9. 裏込注入/補強材頭部定着

PAN WALL板と地山との隙間に、裏込め材を入します。トルクレンチにより補強材頭部を定着し、キャップを装着します。 ※グラウト加圧の場合は、パネル据付け後に先行して 裏込め注入を行います。

10. 次段 掘削/繰り返し作業

次段以降は一段ごとに、1~9の繰り返し作業となり、最終段定着後に、埋戻しコンクリートを施工します。

11. 施工完了


施工例イメージ図

工法

土木

建築