東栄コンクリート工業株式会社

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オープンシールド工法(函渠・開渠の地中埋設工法)

■国土交通省NETISに登録 KT-990261-A(掲載終了)

オープンシールド工法(NOS)は、従来の開削工法やシールド工法に代わる施工方法で、函渠・開渠を地中に埋設する特許工法です。主に市街地・近接施工・軟弱地盤・地下水のある地盤等を中心に、安全性はもとより経済性と環境に配慮した工法です。平成30年度末現在で1,041件の施工実績を重ねています。
狭施工方法は次の4つのタイプがあります。

1. 急曲線施工が可能

2. 家屋などに近接施工が可能

3. 軟弱地盤、帯水層でも施工可能

4. シールド機上部は開放可能

5. 騒音震動が少ない

6. 施工幅が小さいため、
 建設残土が少なく環境に優しい

7. 地下埋設物の下を通過可能

8. 既設水路の改築施工が可能

9. 施工帯が移動し、
 周辺住民への迷惑度が少ない

10. シールド機は地中残置可能

11. 安全で経済的

12. 根入れが不要


厳しい施工条件でも施工を可能に

狭隘(狭い)箇所

施工幅が小さいため、両側が民家などにより 狭められた狭隘な個所の施工が可能になります。

  • 家屋への影響が予想される時、敷設する函体の両側部及び底部に可塑状の裏込注入材を注入充填するため、周辺への影響を最小限の抑えることができます。
  • 施工場所が狭隘で函体吊下し重機(クレーン)の進入、旋回やアウトリガーの張り出しが困難な場所ではシールド機上に函体吊り下し設備を載置して施工することが可能になります。

既設水路改築

既設水路改築施工において、降雨による増水時対応や重機配置が困難な個所にも対応可能になります。

  • 開水路の改築においてはシールド機上に什器載置が可能なため、重機配置のために水路を埋め戻したり、仮設の作業構台を設ける必要がありません。
  • 降雨による増水時に堰を越えてきた水をシールド機内に通水させて、敷設済みの函体内に放流することが可能になります。 (施工時はシールド機前方で水を堰き止めた状態で施工します。)

軟弱地盤・帯水層

施工現場における地盤が軟弱であったり、地下水位の高い帯水層であっても施工可能になります。

  • シールド機は全面底板を有しているため、土留めとなるシールド機が沈下しにくい構造であるととも に、この底板によってボイリング、ヒービングなどを防止します。
  • 敷設する函体の両側部及び底部に充填される可塑状の裏込注入材によって、シールド機後方からの 地下水の流入を防止し、切羽部には機内と仕切るための隔壁があり、機外と機内を分離できるので、 ドライな状態で函体敷設作業が可能になります。

構造物下越し

敷設函体上部に、橋梁などの障害物がある箇所の横断・下越し施工が可能になります。

  • 敷設函体の上部に障害物がある場合、推進タイプ(NOSⅢ型)によって構造物の下を通過する下越し・通過施工が可能になり、橋梁などの下部に函体を布設する場合、橋梁などの架け替え工事が不要で道路交通に対して影響が発生しません。

基本タイプの分類と概要

裏込注入タイプ(NOS Ⅰ 型)

据付函体と地山の空隙部に、 可塑状グラウトの裏込注入材を充填しながら堀進します。

  • 上部開放型のオープンシールド機を使用し、地上のバックホウで掘削、函体は地上からクレーンで据付け、函体上部を直ちに埋戻し、シールド機の推進は敷設した函体を反力にしてシールドジャッキにより推進します。以上の工程を繰り返して函体を敷設します。
  • 函体の両側部及び底部の3方向のテールボイドに可塑状裏込注入材を充填します。

裏込注入なしタイプ(NOS Ⅱ 型)

据付函体と側面地山の空隙部は土砂等で埋戻しを 行いながら掘進します。

  • 上部開放型のオープンシールド機を使用し、地上のバックホウで掘削、函体は地上からクレーンで据付け、函体上部及び側部は直ちに埋戻し、シールド機は敷設した函体を反力にしてシールドジャッキにより推進します。以上の工程を繰り返して函体を敷設します。
  • 函体基礎部は砕石及び、ドライコンクリート又はPC板+間詰め材で構成されます。

推進タイプ(NOS Ⅲ 型)

発進部に函体を据付け、元押し設備にて推進します。

  • 上部開放型のオープンシールド機(推進タイプ)を使用し、地上のバックホウで掘削、函体は発進部にて地上からクレーンで据付け、函体上部を直ちに埋戻し、シールド機の推進はシールドジャッキにより掘進し、函体は発進部に設置された元押しジャッキにより推進します。以上の工程を繰り返して函体を敷設します。推進延長が長い場合は中押し設備を設けます。
  • シールド機幅と函体の外幅は同じとなるためテールボイドは発生しません。
  • 推進時は函周部に滑材を注入し、推進完了時には裏込注入材を函周部に注入します。

自走タイプ(NOS Ⅴ型)

シールド機は地山との周面摩擦を反力として掘進します。

  • 上部開放部のオープンシールド機を使用し、地上のバックホウで掘削、函体は地上からクレーンで据付け、函体上部及び側部は直ちに埋戻し、シールド機は地山との周面摩擦抵抗を反力とした自走システムにより推進します。
  • シールド機は前後3ブロック分割構造を標準とし、1つのブロックが前進する際には残りの2ブロックの自重及び周面摩擦抵抗を反力とする事により、敷設構造物に反力を取らずに施工可能となります。
  • 函体基礎部は砕石及び、ドライコンクリート又はPC板+間詰め材で構成されます。

施工例

雨水管整備工事(落合町第205工区)

  • 規  格
    規格寸法:B1100×H1100×L1500
    施工延長:約300m 裏込注入タイプ(NOS Ⅰ型)
  • 施工場所
    山形県山形市
  • 施工用途
    この現場では道が狭く交通量が多かったため、片側車線だけでの施工が可能で、即埋め戻しができるオープンシールド工法(NOS Ⅰ型)が採用されました。

吉野川雨水第1幹線 函渠工事

  • 規  格
    規格寸法: B2500×H2000×L1500、B2500×H2000×L1500
    施工延長: 160m、278m、裏込注入タイプ(NOS Ⅰ型)
  • 施工場所
    山形県南陽市
  • 施工用途
    今現場は地盤が悪いため、簡易土留めではもたず、鋼矢板で検討しておりましたが、オープンシールド工法(NOS Ⅰ型)が経済的であることが分かり、設計採用されました。

雨水管整備工事(内表東 第312工区)

  • 規  格
    規格寸法: B1000×H1000×L1500
    施工延長: 約210m 裏込注入タイプ(NOS Ⅰ型)
  • 施工場所
    山形県山形市
  • 施工用途
    この現場は、軟弱地盤であるためシールド機に底板・隔壁があり、帯水層でも土圧バランスを取りながら施工できる裏込注入タイプ(NOS Ⅰ型)が採用されました。

福室第1号雨水幹線工事

  • 規  格
    規格寸法:B(3500+3500)×H3500×L1500
    施工延長:160m 推進タイプ(NOSⅠ型)
  • 施工場所
    宮城県仙台市宮城野区
  • 施工用途
    施工予定の道路は、宮城県仙台塩釜港湾事務所の管轄でフェリー埠頭への大型車輌が多く通行する為、車線規制が難しくオープンシールド工法が採用されました。

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